アカシヤ材の比重
乾燥地に緑をもたらすアカシヤの木、地下数十mに根を張り日照りに耐えるという。 |
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切り出されたアカシヤ材、赤い部分が心材、成長が非常に遅く緻密堅牢 |
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乾燥して製材されたアカシヤ材 、殆どが心材でずっしりと重く死海の水に沈む物も在るという。 | |
アカシヤ材の比重は心(芯)材ではほぼ1.2
論文の中に記した様にアカシヤ材の比重は下記の表(ウイキペデイアより借用)の通りである。 地球上にはアカシヤ族の樹種は実に5百数十種に及ぶ。しかしそれらの多種多様なアカシヤの木の中で、出エジプトのイスラエルの民が利用可能であったアカシャの木は 現在の植生分布から見る限り、学名Acacia nilotica であったと思われる。この木材の乾燥済みの芯材の比重ほぼ1.2である。と言う事は、30年前に計算した本論文の推定計算が妥当であった事が結論される。
尚、製材の常識であるが樹木から取木した場所が細枝、太枝、幹、樹幹、さらに根元部材で 木質のかなりの相違が在る。それに加えて樹木の生育環境や樹齢の多少にも、また年輪の密疎や樹液の残留度によって相当の木質強度並びに比重の相違がある。その上に生育した時代の気候状態にも相当影響される。それらの事を考慮するとき実際の幕屋に用いられたアカシャ材の比重を特定するのはかなり困難な問題がある事を 勘案しなければならない。
以下は参考リンク。
Approximate wood densities of various acacia species
アカシャ材の樹種と比重 | 比重 |
芯材の重さ |
芯材の比重 |
アカシヤ樹種 | [g/cm3] |
[kg/m3] |
[g/cm3] |
Acacia catechu | 0.88 |
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Acacia confusa | 0.69-0.75 |
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Acacia karoo | 800 |
0.8 | |
Acacia leucophloea | 0.76 |
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以下の樹種のいずれかが聖書の幕屋に使用されたと思われる。 |
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Acacia mellifera subsp.mellifera | 1100 |
1.10 | |
Acacia nilotica | 0.70 |
1170 |
1.17 |
Acacia nilotica subsp.adstringens | 0.827-0.945 |
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Acacia nilotica subsp.nilotica | 0. 80 |
1170 |
1.17 |
http://en.wikipedia.org/wiki/Acacia
聖書のアカシヤ(Acacia nilotica)4種の分布地域は以下リンク参照
http://en.wikipedia.org/wiki/Acacia_nilotica
写真は以下
http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Acacia_nilotica_Hbt2.jpg
http://en.wikipedia.org/wiki/Image:Acacia_koa_wood.jpg