直訳の原則  (一般的原則とし極力例外を避けました。)


 川西聖書教会遠景 


1・語順は原文の順として絶対に前後に移動したりしない。

    理由→ギリシャ語には語順は無く重要語句から順に羅列するのが言語的特質。

  注意・否定語、目的を現す小接辞なども前に来るので注意。

2・ギリシャ語の時制は他の言語、特に英語とは基本的に異なり行為の種類を明示する。

    具体例・アオリスト(不定過去)過去を意味せず一回限りの出来事に過去現在未来に使用。→直訳では言い切る形(見た、した、来た)等と変換。

              ・現在形は継続動作を意味し「し続けている」と言う言葉の挿入で示している。

              ・未来形は確実な行為を指し示す為「確かに」を挿入した。

              ・未完了形はやがて終わる事に主眼が有「 〜している」と訳出

              ・完了形は「 〜していた」と訳出 

              ・大完了形「 〜してしまった」と訳出

3・ギリシャ語には基本的に品詞は存在しない。厳格な一つの意味を持った「語幹」に動詞(ω)や形容詞(οs)を始め、名詞語尾や副詞語尾等が接尾してそれぞれの品詞の働きをしている。これに更に前置詞や否定辞が接頭して「語」を構成している。直訳ではできるだけこの点を保存するためにそれぞれの語を構成するパーツの意味を優先して記した。それで原文の意味を現しえない場合には(内)に意訳に当る意味を挿入した。

4・前置詞合成語・ギリシャ語は話者が適当な語を勝手に連結して造語を作る特質が在る。特に前置詞と動詞の連結が顕著である為、できるだけ前置詞の基本意をそのまま動詞の前に訳出する様に務めた。 

5・ギリシャ語の動詞、名詞、分詞、形容詞等には単数と複数が在る為それらを区別する為に複数の物には必ず「ら」を加えた。 また名詞形分詞形の格変化はにたいしては常に同一の助詞をつけて直訳した。主格は「〜は (or)  〜が 」属格は「〜の」 与格は「〜に」 対格は「〜を」そして それぞれが複数の場合には「ら」を挿入した。

6・動詞は語尾で人称が現されているのでこれを動詞の前に主語のようにして「彼らは〜した。」(主語が女性でも「彼」などと男性に訳出した。この場合他に主語となる名詞等が存在すると二重に主語が記される結果となる。この場合は原文では必要のない主語が存在しておりこれは強調を意味する。  

一人称 単数 私は〜した           複数 私たちは〜した 

二人称 単数 あなたは(お前)は〜した  複数 あなた方は(お前らは)〜した 

三人称 単数 彼は〜した           複数 彼らは〜した 

7・動詞の法に関しては以下の原則を適用した。(2人称で説明する)

直接法       あなたは〜する

接続法(可能法) あなたは〜する(為)

命令法       あなたは〜しろ

不定法       〜する事 

分詞         〜している+(格数によって名詞と同じ語尾をつけた)

8・動詞の態 

能動態 あなたは〜している 

受動態 あなたは〜された(or)させられた 。

中態   あなたはあなたの為に〜している(能動形欠如動詞は能動形に訳出)


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2005年08月11日